箇条書きのコツ

箇条書きをうまく使うと、メリハリが効いて読みやすい文章を仕上げることができます。箇条書きの効果をより強くするためには、幾つかのルールを理解することが大切です。

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文章読本のたぐいを読み比べてみると、箇条書きを効果的に使うためのコツのようなものはいろいろ書いてあります。細かく列挙すると随分な数になるでしょうが、共通性の高い事項はひとつに纏め、もっとも重要と思われるものを示すなら、次の3つになりそうです。

  • 9項目以上並べない
  • 並べ方に法則性を持たせる
  • 書式を整える

これを本稿における「箇条書きのルール」としましょう。

9項目以上並べない

リストアップする内容を絞り込み、項目数を小さく押さえましょう。項目が多すぎると読者はうんざりしてしまい、中身をちゃんと見てくれなくなります。

9という数字は、『説得できる文章・表現200の鉄則』(永山嘉昭他著)からの引用です。同書によれば、これはヒトが一度に覚えておける項目数の最大数であるそうです。しかし、この数字は「上限」と考えるべきです。

項目数は3つに纏めよという話を以前に書きました。どうしても多くの項目を示したいときは項目を分類し、入れ子式のリストを作るのが良いということです。各階層の項目数が絞り込んであれば、総数が多くても比較的見やすくなります。

並べ方に法則性を持たせる

順序に大した意味が無いように思えるリストでも、並べ方を工夫することで読者への訴求力を大きく出来る可能性があります。

例えば次のような法則の適用が考えられるでしょう。

  • 重要なものから並べる
  • 小さなものから並べる
  • 新しいものから並べる
  • 北にあるものから並べる
  • あいうえお順に並べる

リストの上位にあるものほど印象に残りやすいので、いくつかある項目のうち筆者が真に強調したい項目を上位に持って行くというのは良い作戦の一つです。

そうした思惑が特になく全ての項目を同列に扱いたい場合でも、どのような基準で並べたのかが読者にとって一目瞭然であれば、リストの可読性は大いに向上します。何か特定の項目がリストされているか否かを読者が大いに知りたがっていると考えられる場合は、特に意を尽くさなければなりません。試験の合格発表の文章で受験番号がアトランダムに並んでいるなど考えられないですね。

書式を整える

箇条書きでは、単純に名詞を並べることもあるし、項目それぞれが短い文になっていることもあります。短い文ながらも主語・動詞がきちんと揃っている場合もあれば、体言止めの場合もあります。大切なことは、たとえば体言止めで行くと決めたら全項目を体言止めにまとめることです。そうすることで視覚的な統一感が生まれ印象に残りやすくなります。

また、入れ子式のリストを作った時は特に行頭に置く記号をきちんと統一しなければなりません。次のようなリストはダメです。

  • *東北地方
    •  ・宮城県
    •  ・福島県
  • *関東地方
    •  ○茨城県
    •  ○神奈川県

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