文章中の漢字の比率

文章中の漢字の比率は30-45%程度になるよう調整しましょう。漢字が多すぎても少なすぎても文章は読みにくくなってしまいます。

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漢字は意味と音の両方を表すので、バランスよく書かれた文章であれば、速読で素早く大意をつかむことができます。

  •     あまりにかんじがすくなすぎるぶんしょうは、たんごのくぎりがわかりにくく、ぱっといみをとるということがむずかしくなってしまいます。
  •     しかし、過度に高比率で漢字が出現すると、文章は理解困難となり読者の閲覧意欲を減退させてしまいます。


では、どれぐらいの比率が適性なのか? 古来から「文章作法」を論じた書籍にはいろいろな目安が示されています。

『その文章、キケンです! : 部下の文章力を劇的に上げる79のポイント』(小田 順子著)では、日本語能力試験で設定されている出題レベルのうち「N1レベル」に準拠し、漢字を30-45%にせよと述べています。N1レベルでは、中学3年生の読解力が必要とされる程度の難易度を想定した文章が出題されることになっているようです。

『説得の文書術』(安本美典著)にはもう少し詳しい数字が示されています。漢字の比率が30-35%が「高校生レベル」。35-40%が「大学生レベル」それを超えると学術専門誌レベルとのこと。プロの作家の文章を調べると全体の38%が「高校生レベル」の漢字比率だということです。上記の『その文章、キケンです! : 部下の文章力を劇的に上げる79のポイント』の水準も高校生から大学生レベルとなります。

これとは別に、単語ごとの吟味が必要になります。「カナより漢字で書いたほうが良い単語」・「漢字よりカナで書いたほうが良い単語」の両方が日本語にはあります。これについては別記事「かなで書くか漢字で書くか」で述べました。

また、ひらがな書きの単語を二つ以上続けると単語や文節の切れ目がわかりにくくなるという問題があります。これを避けるために、普段はひらがなで書く単語をあえて感じにしてみるといった配慮が有効なこともあります。

こうした要素も加味しつつ、全体の漢字の比率を30-45%程度に保つ工夫が求められるのです。

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