「が」を使わない
「が」はいろいろな意味を持ちすぎています。こういう単語は注意して使わなければ文意を曖昧にしてしまいます。
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ここで問題になるのは、接続助詞の「が」です。
- 「彼はバカだが、いいやつだ」
- 「祭を見物に行ったんだが、大変な人出だった」
このような使い方の「が」ですね。
接続助詞としての「が」の用法は次の通り(『大辞林』による)
- 前置き・補足的説明などを後に結びつける
- 二つの事柄を並べあげる場合、時間的前後・共存など、それらの時間的関係を表す
- 対比的な関係にある二つの事柄を結びつけ、規定の逆説条件を表す
- どんな事柄でもかまわない、の意を表す。
このように「が」は色々なニュアンスで使われるため、不用意に使うと、どうとでも解釈しうる文章を作ってしまいやすいのです。このため、多くの識者がこの「曖昧な『が』」を使うことに否定的です。
『ダメな文章を達人の文章にする31の方法』(山口拓朗著)では、二つの句を繋ぐだけの「が」を「留保の『が』」と呼び、特に問題視しています。例として挙げられているのは次の文。
- 表は黒だが、裏は赤だ。
前段は全部保留されてしまい、大事な結論は「が」の後ろにしかありません。無駄に文を長くしているだけというわけです。
『「超」文章法』(野口悠紀雄著)では同様の「が」を「曖昧の〈が〉」と呼び、一パラグラフあたり2個以内の使用に抑えることを提案しています。
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