MS-IME対google日本語入力(1):人名に強いgoogle
片やwindows標準、片やgoogleがフリーで提供する日本語入力システムを比較してみました。google日本語入力は人名に強く、時事ネタ・芸能ネタなどの文章を多く書く人にはおすすめです。
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windowsパソコン上で無料で使える二つの日本語入力システム
入力システムの選択は、執筆環境を整える上で最重要ポイントのひとつと言えるでしょう。かな漢字変換の効率を上げることは、すなわち日本語での執筆の効率を上げることです。一発で正しい変換ができず、再変換・単漢字変換を繰り返さざるをえないとなると、文章入力にとても手間隙がかかってしまいます。変換効率は入力システムの有用性を評価するための最も重要な要素と言えます。
私はこれまでに何台ものwindowsパソコンを使ってきましたが、大半の機種では、windowsに必ずついてくるMS-IMEを使っていました。しかし、現在メインで使っているデスクトップ機では、ちょっと実験してみたい気持ちもあり、ずっとgoogle日本語入力システムを利用してきました。
インストールに一手間かかるとはいえ、google日本語入力システムは無償配布されており、追加投資なしに利用できるのはMS-IMEと同じです。貧乏なライターにとってより頼りになるのはどちらでしょうか。今回は、幾つかの観点からこの二つのシステムを比較評価してみたいと思います。
改めて、私のデスクトップwindows7にインストールされている日本語入力システムのバージョンを確認してみました。
- Google日本語入力(2.17.2400.0)
- Microsoft IME (10.1.7601.0)
両方で同じテキストをできるだけ同じ操作で入力してみて、どちらが正確な変換をしてくれるかを見てみたいと思います。
人名を入力してみる
とはいえ、正直な所、一般的な名詞や動詞の入力効率にはそれほど大きな違いがあるとは思えません。問題は「少し特殊な」入力にどれぐらい対応してくれるかです。その「特殊な」入力の最たるものが人名だと思います。特に最近の若い人の名前には凝ったものが多いです。「太郎」・「花子」のようなわけにはいきません。
そこで、適当な基準で選択した人名を、それぞれの入力システムを用いて入力してみて、どれぐらい正確に変換してくれるか比較してみました。
入力にあたっては次のルールに従うことにしました。
- それぞれのお名前のフルネームをひらがなで入力し、変換キーを一回だけ押す(それ以前にシステムが自動的に漢字変換してくれることがあるが、それは妨げない)。
- でてきた変換結果はそのまま確定させ、文節切り直し・再変換などは一切行わない。
- アルファベットが含まれる場合は、カタカナ読みにて入力・変換を試みる。
女性声優編
まずは2015年末の紅白歌合戦への出場も果たした話題の女性声優グループμ'sを取り上げてみます。メンバーは20代から30代の9人の女性で、みなさん結構凝った漢字を使ったお名前なので、テストケースとして面白いと思いました。
では、結果をご覧ください。下表の3列目・4列目にそれぞれの入力システムによる入力結果を示しました。正しい結果が得られた事例を赤字で示しています。なおPileさんについては「ぱいる」とカナ入力を試みています(英字入力モードを比較しても仕方がないので)。
google圧勝です。MS-IMEが一発で正しい名前をだしてきたのは「内田彩」さんだけでした。
政治家編
次は安倍内閣の大臣諸氏のお名前です。
こちらもgoogleが圧勝と言っていいでしょう。
人名ならgoogle
前述のとおり、実験に使用したデスクトップ機ではかなりの期間googleを使ってきていますから、学習データがそれなりに蓄積されていると考えられ、ほとんどお蔵に入ったままの MS-IMEよりは条件が有利と言えます。結果はあくまで一例であり、厳密性は乏しいと言わざるを得ません。
とはいえ、今回実験で取り上げたのはこれまで一度も入力する機会のなかったお名前が大半であり、ここでこれだけgoogleが圧倒的なパフォーマンスを見せたことは特筆に値します。
現代日本の政治経済ネタや芸能ネタなどを書く機会が多くあるようなら、google日本語入力システムをぜひ導入すべきでしょう。
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