タイトルに疑問や結論を入れ込む

読者は、タイトルを最初に目にし、本文を読み進めるべきか判断します。筆者としては、論旨を明確に表し、かつインパクトのあるタイトルを付けたいものです。

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タイトルの付け方には色々な流儀がありますが、大別すれば次の3パターンに集約されるでしょう。

  1. 主人公提示型
  2. 疑問提示型
  3. 結論提示型

それぞれの特徴を見ていきましょう。

主人公提示型

文章が主に何について書かれているのかを短く提示するスタイルです。一番オーソドックスなスタイルとも云えるのではないでしょうか。報告書の類は大半はこのスタイルを採るはずです。

科学論文や学会発表のタイトルでも多くが「主人公提示型」です。これに「結論提示型」のタイトルが時折混ざる感じです。次は科学雑誌の雄、サイエンスの日本語版から。

  • 青銅器時代の大量殺りく
  • トルコ首都のテロで逮捕を逃れたトルコ人学者、「魔女狩り」について語る
  • ドメインスワッピングによってポリマー化し環化する鞭毛モーター

結論提示型

新聞のコラムによく見られるのが結論提示型。これはパラグラフ・ライティングにおける「要約文」あるいは、PREPのPやSDSのSの役割をタイトルに負わせていると見ることもできます。

3月28・29日の朝日新聞社説には次のような結論提示型タイトルがありました。

  • 安全保障法制の施行 「違憲」の法制、正す論戦を
  • 自治体間連携 さらに知恵を絞ろう

同時期の産経新聞の「主張」では次の通り。こちらも明確な結論提示型です。

  • 安保法の施行 自ら同盟の抑止力高めよ 日米で戦略目標の明確化急げ
  • 政府機関の移転 地方創生とは切り離しを

疑問提示型

問題提起から入るスタイルです。「疑問提示型」のタイトルはハウツーものの記事でよく見かけます。以下は、朝日新聞の連載コラム「働く人の法律相談」から。

  • しつこい退職勧奨、断れる?
  • 派遣→正社員でも試用期間ある?
  • 入社10年、有給ゼロ 仕方ない?

結局どのスタイルがいいのか

まずはTPOを考えなければなりません。たとえば、上司に提出する年次業績報告に疑問提示型はちょっとあり得ないでしょう。先に述べたようにまず「主人公提示型」の一択だと思います。

しかし、日常生活を綴るブログなどでは疑問提示型がとても有効です。自分の子供のバカバカしい振る舞いを紹介するとしましょう。普通に考えると「息子のイタズラ」などといった「主人公提示型」タイトルがまず思い浮かびます。しかし、「我が息子は何故こうアホなのか」とか「誰に似たのか、このバカ息子」などと、疑問文に仕立ててみるとどうでしょう。俄然、勢いや動きの感じられるタイトルになると思いませんか?

自己裁量が認められ、オリジナリティやパーソナリティを自由にアピールできる状況なら、「結論提示型」や「疑問提示型」のタイトルを積極的に活用すべきでしょう。

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