文章とは何かに「反対」するために書かれるもの
文章を書くなら何かに「反対」してみましょう。
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『できる人の書き方 嫌われる人の悪文』の中に、目からウロコが落ちるような指摘がなされていました。
「どんなものでも文章は、何かに反対して書かれている」ということだ。
「意見を述べることは積極的な行為なので、「賛成」よりも「反対」という語句のほうが実態をよく表している。」
この本が言おうとしていることは、要するに「誰をターゲットとして文章を書くのか」をはっきりさせて臨めということでしょう。その意味では特に目新しい指摘ではないかもしれません。ただ、「反対」というキーワードを念頭に置くことにより、文章のフォーカスを明確化しやすくなるのではないでしょうか。
たとえば:
- 卒業論文: 新発見を以って既存の知見に「反対」......といいたいところだが、実際は「こいつは大した実験なんかしてないだろう」と心のなかで思っている指導教官に「反対」。
- 就活のエントリーシート:「どうせこいつは大した人材ではなかろう」という考えで貴方を見て切り捨てようとする採用対象者に「反対」。
- 忘年会の開催告知文:「職場の忘年会なんて堅苦しいばかりで出席してもつまらん」という考えで敬遠しようとする若手社員に「反対」。
- ブログに載せる京都旅行の紀行文:「京都? 神社仏閣ばっか見たってつまんないよ」と考えている読者に「反対」。
「」の中が具体化すればするほど、パンチの効いた文章作成ができそうな気がしますね。
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